7/19 食品添加物検討内容に関する意見書を提出

2019年7月19日付けで消費者問題担当大臣、消費者庁長官宛てに意見書を提出しました。

7月19日提出食品添加物意見書 

食品添加物表示制度についての意見

 現在消費者庁において、食品添加物の表示検討が始まっています。消費者が自主的・合理的な商品選択をするための唯一の手段であり、拡充こそすべきで、縮小するようなことがあってはなりません。

 私たちは、この点につき、以下のとおり意見を述べます。

  1. 一括表示の原材料項目の中に書かれた添加物を/や改行により区分することは一歩前進であるが、/の後に「添加物:」と記載すれば、さらに分かりやすくなる。
  2. しかし一括名表示や、増粘多糖類のように、物質名が記載されない表示では、内容が分からない。したがって商品を選択する上で情報量として不十分である。食品表示基準の「物質名を重量順に表示」という原則を守るべきである。次長通知(平成22年10月20日消食表第377号)にも、運用上の留意事項として、既存添加物名簿に掲げる物質名、天然香料の物質名は起源物質名、一般飲食物添加物は品名などと定め、科学的に適切な名称をもって表示するなどと記載されている。これらの原則にのっとり、「物質名に代わる一括名・簡略名・類別名表示」はただちに廃止すべきである。
  3. 文字の大きさは大きくして、情報を少なくするのには反対する。
  4. そもそも既存添加物は、1995年の食衛法改正時に流通していた天然添加物を、附則の経過措置としてリストアップしただけのものである。国会の付帯決議により、安全性評価がなされることになっているが、アメリカでGRASに掲載されているだけで、国際的に安全性評価が済んでいるとされているものもある。厚労省通知で新たに指定要請をする際に必要とされる各種毒性試験につき、全部実施された既存添加物はない。28日間反復投与試験と遺伝毒性試験しか行われていないものもある。
  5. 添加物の中には、コチニールのようなアレルギー物質もある。海外では、子どもの神経発達への影響などの警告表示をしている例もあり、使用されているすべての添加物の安全性が確認されているわけではない。添加物の警告表示についても再検討すべきである。
  6. 表示以外の方法としてのWebの利用は反対である。Webに多くの消費者がアクセスできる環境は整っていない。二次元バーコードも同様である。
  7. 無添加表示は食品添加物をすべて使用していないかのような誤認を招くため、認めるべきではない。

以上

【参加団体】食の安全・監視市民委員会/主婦連合会/新日本婦人の会/生活クラブ連合会/グリーンコープ共同体/NPO法人日本消費者連盟/遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン/我孫子市消費者の会/千葉県消費者団体連絡協議会/東京都地域消費者団体連絡会/たねと食とひと@フォーラム